事業計画書を書けない経営者ほど存亡の危機に陥る理由

タイトルに補足することとして、「書けるけど書かないだけ」と、「書けないから書かない」ことは結果が違うという前提で話を進めます。
事業計画書は、様々なメリットがあっても、作るにはそれなりに時間と労力が必要になります。
それに、事業をしているからといって作成義務があるわけでもないので、ほとんどの経営者は事業計画書を作りません。
面倒くさいから。
そういった面倒くさいことは、経営の土台になるものに集約されます。
こういった「避ける行動」は、会社を作る前の「計画」の段階をすっ飛ばして、通販やろうかな?、ホームページ作ろうかなと、部分的な戦略からやろうとします。

夢を実現するために、夢の裏側も受け取れる覚悟がないと、このような「すっ飛ばし」を無意識にやってしまっています。
土台がないため、当然、営業計画もほとんどが「絵に描いた餅」になるので、作っただけで売れないという現実に直面されています。
事業計画書を書けない経営者ほど存亡の危機に陥るのは、事業計画書は、「利益を上げるための方法や根拠を具体的に記した書類」だからです。
主に、融資を受ける際などに提出を求められることが多く、金融機関などによってフォーマットが用意されていることも多いため、厳密には形式に決まりはありません。
自由に作成することができます。
「自由」だからこそ、お金を出す人の求めることが、計画書の中にすぐに見つけることができないんですね。
自由だから自分目線で作ってしまうからです。
ですので、事業計画書を作ることができる経営者は、どこからも一目置かれる人が多いと言われます。
相手目線で書くスキルというのは、営業力に直結するので、当然、売上も上がっています。
私がこれからお伝えすることは、単なる書き方ではなく、コンテンツデザインという「経営とマーケティングの設計士」として、ステップを体系化し、ゴールまでの道のり(ロードマップ)をお伝えします。
「経営の土台」の作り方と実践からスタートし、販売導線の設計までを事細かに、記事や動画、音声(オーディオブック)等の手段を講じながら、有料会員様限定でサクセスストーリーを提供していきます。

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この流れに沿って、詳細を具体化し、導線を設計していきます
今日は、その前章として、事業計画書の目的とメリットをお伝えします。
目次
事業計画書が必要な3つの理由
1.思考力が上がるため
思いを言語化することで、ただ漠然と頭で考えているのに比べ、自分自身の行動を無駄なく正確にコントロールすることができます。
開業時に限らず、新しい商品を売る場合や、従業員を採用する時も、様々な場面で説得力が違います。
2.他者に自社を伝えるため
特に交渉の場所で、事業計画書は、黄門様の印籠になります。
具体的なイメージを共有しやすいのが最たる特徴のため、相手との間に意識の乖離が生じるのを防止できます。(言った聞いてないが減ります)
3.資金調達のため
今、助成金や補助金等、各種申請で事業計画書を求められている人も多いと思いますが、お金を出す側は、事業計画書を通して、以下を見抜いていきます。
利益を上げる見込みがあるのか
資金の回収はできるのか
反社会的な組織ではないか
経営者は計画性のある人間か
丁寧に具体的にわかりやすく、無駄なく、もれなく、ダブりなく書けるスキルのある経営者は、信用されやすく、事実、採択されています。
事業計画書を作る9つのメリット
1.思いつきのアイディアがなくなる
事業計画書を作らない経営者ほど、場当たり的な発想で商品やサービスを作り、負債を増やしている事実は否めません。
それを悔い改めるためにも、アイディアを言語化し、吟味できるのが、正しい事業計画書の書き方になります。
2.やめていいこととやるべきことが判然とする
事業がうまく行かないほとんどの原因は、やめたほうがいいことをやり続けている事の中にあります。これは誰でも読める記事の中で別途触れていきますので、ここではあえて詳しく触れませんが、仕事だけに限らず、うまく行かな時は、何かに執着しているために「失い続ける」という現象が起こります。
3.他者に自社が簡単に伝わるため
これは前項の「必要な理由」の2に重複します。
伝えたいことが伝わるという理想が実現するということですね。
事業計画書見せると、いちいち説明する必要もなくなります。
何より、ホームページなどで事業計画書の一部を公開することで、集客としての効果が上がります。
売上を最短で実現したい場合の手段としては、大切なものになります。
4.第三者からの客観的な助言が得られる
会話だけよりも、事業計画書が1枚あるだけで話し合いやアドバイスの質は大きく上昇し、相手に間違ったイメージを与えることも防止できます。
5.具体的な売上目標が立てられる
経営のところでお話しますが、経営が継続可能かどうかの第一判断基準は、限界利益25%を切っていないことが目安になります。
利益目標、変動費・固定費予測、客数予測の数字を用いることで、毎月の具体的な売上目標を立てることができます。
営業目標は、営業戦略で必須になるため、事業計画書がなければ、根拠のない計画を社員に共有するだけになり、聞いて終わるだけになります。
さらに、目標もなく漠然と仕事をこなすより、1日1日の仕事の質は大きく上がることは間違いありません。
営業だけに及ばず、各数字は、事業計画書の作成によって、マーケティング調査や仕入調査を行うことで求めることができるので、マーケティング戦略のときに合理的に進んでゆけます。
6.従業員と意識共有ができる
従業員の中には、机に座っているだけでお給料がもらえると思っている人もいます。
会社のためではなく、社長を応援したい、社長に協力したい、社長のために何かせずにはいられない状態を作るのも、事業計画書が一役買ってくれます。
経営者の思いが詰まった事業計画書を認識することで、従業員の情熱を引き出すことが可能です。
桃太郎についてきた、猿や犬やキジたちは、きび団子をもらうことが動機だったとしても、最後は、桃太郎の熱い思いについてきたことを私たちは忘れてはいけません。きび団子一つもらうくらいで、命の危機にさらされる場所にはいけないものです。
7.資金調達がしやすくなる
これは、「必要な理由-2」に同じです。
事業計画書がちゃんと書けている人ほど採択されています。
「ちゃんと利益上がるの?」ということを証明するものが事業計画書です。
利益獲得の根拠を分かりやすく伝えることがポイントになります。
8.経営者としての信用が上がる
文章力は知性(インテリジェント)の結果ですので、只者ではないと思ってもらえます。
そもそもですが、事業計画書を経営者自身が作った事業計画書を持ってるだけで一目置かれるようになります。
9.取引先への説得力が増す
売掛のビジネスに於いては、事業計画書があることによって事業の見通しを具体的に説明することができ、創業間もない場合であっても取引先に対する説得力が増します。
まとめ
中小企業や個人事業主は作らない人が(融資以外で)ほとんどですが、何かを得るために作るのではなく、まずは、自社の棚卸しのために作ることは大事です。特に売上が落ちてきている事業者ほど、初心に返るべきものが事業計画書です。
では、実際、次から実際作り方と取り組み方をお伝えしていきます。